Music Review : 2006年11月

MY CHEMICAL ROMANCE / THE BLACK PALADE 【95点】

前作で爆発したMY CHEMICAL ROMANCEの新作。全編にわたる激情のエモーショナルワールドはそのままに、よりメロディックでキャッチーな曲が増えていてスケール感もかつてのアリーナロックを思わせる。オープニングイントロにつづく#2〜中盤までが特にすごい。#3「This is How I Disappear」と#4「The Sharpest Lives」に悶絶。Iron MaidenとかUKのバンドからも影響を受けている彼らのサウンドはジャンルを超えた音。エモはもちろん、ロック、メタルファンにも受け入れられるはず。古くて新しく、クールにはじけてる。モンスターアルバム的な風格が漂う一枚。これが売れなきゃ嘘だ。今年最大の衝撃作でした。(H)

TALISMAN / 7 【80点】

HAREM SCAREM / HUMAN NATURE 【84点】

カナディアン・ハードロックバンドHAREM SCAREMの11作目。前作で少しズレかかった方向が軌道修正され(そういうのの繰り返しだけど)、本来の自然な姿を映しだした作風。1曲目の「Human Nature」から大らかなHR曲でつかんでくれる。叙情的なバラード#「Hanging On」や初期を彷彿させる#6「Don't Throw It Away」あたりが気に入った。安定感のあるアルバムでよい気分で聴き終えることができるが、どうしてもマンネリ感は拭えないか。(H)

PRETTY MAIDS / WAKE UP TO THE REAL WORLD 【77点】