Music Review : 2005年10月

USER / USER 【89点】

スウェーデン出身のロックバンドの1stアルバム。地元では2003年リリースで、日本では2005年の6月にようやくリリースされた。ヴォーカルのリンダのカリスマ性溢れるキュート&パワフルな声、ハードロックでもポップスでもヒットしそうなハード&オーセンティックなクセのないサウンドのバランス感覚、そして何よりも強烈なフックをもったキャッチーこの上ないメロディ。すごくストレートでどこにでもありそうだが、凡百のバンドではたどりつけない、突き抜けたレベルにあることは間違いない。売れる要素満載。なぜここまで埋もれていたのか不思議でならない。アルバムのハイライトともいえる「Hide」、「Do You」、「To feel」3曲のPV収録。(H)

LAST AUTUMN'S DREAM / WINTER IN PARADISE 【85点】

ミカエル・アーランドソン、アンディ・マレツェクらからなるプロジェクトの3枚目。1・2作目いずれもプロジェクトとしての違和感を感じ、特に2ndの出来には不満だったが、メンバー間の波長が合うようになったのか単に彼らのよい部分を出し切ったのか、ごく自然に粒ぞろいの良曲が並んだ印象を受ける作品だ。ミカエルのヴォーカルやアンディの奏でる秋冬狙いメロディのバランスがとても心地よい。特に#1「Let To Go」のツカミっぷりと#3「The Way You Smile」の哀愁満載のソロが絶品。ただ、ミカエルのソロ時代の名曲「It's Alright」は蛇足な気がした(オリジナルのほうが良かった)。(H)