Music Review : 2005年1月

MASTERPLAN / AERONAUTICS 【93点】

cover

2年振りの新作となる2ndアルバム。いやー1回ぽっきりのプロジェクトに終わらなくてよかった…。2作目にしてバンドとしての焦点を完全に定めた音づくりがされたとの印象。それほどジャーマン臭くもなく、スピードに頼らずに良質なメロディをミドルテンポ主体の楽曲にのせ、ヨルン・ランデの低音域を生かしたつくりはこのメンツでは最高のベクトルだと思う。前作の名曲(輸入盤のみ)「Enlighten Me」系の#2「Back For My Life」、#4「I'm Not Afraid」みたいな少し抑えた感じのニュアンスはこのバンドならではの醍醐味。「Heroes」にも通じるベタな#3「Wounds」、心地よいスピードに乗った#1「Crimson Rider」、#10「Falling Sparrow」あたりは屈指の名曲。極めつけは10分弱の大作#11「Black In The Burn」。曲展開が無茶苦茶ドラマティックでサビメロも最高だ。アルバム全体では中盤で若干ダレそうになるのが惜しいが、これだけ名曲が詰まった作品に大満足。前作より好きです。この系統のバンドの中でも生理的に一番好み。いろんなバンドで放浪していたヨルン・ランデには是非ここに留まっていてほしい。(H)

BLACK STAR / BLACK STAR 【83点】

元HAREM SCAREMのドラマー、ダレン・スミス率いるプロジェクト。相変わらずHS組が取り囲んでいて、プロデューサーはハリー・ヘス。HSに通じるメロディックでポップな曲をブ厚いハーモニーで彩る王道ハードロックだ。こうなるとヴォーカルが違うHSじゃないか!とツッコミを入れたくなるが、当然このメンツでの作品が悪いはずもなく、HS関連ならなんでもというリスナーにとっては十分満足できる内容。ダレン・スミスのヴォーカリストとしての才能はHS時代にもよく知られているので、彼のパワフルでハスキーな声を堪能できるという意味で是非チェックしたい1枚。ハリーとの共作という#11「Why Do I」はハイトーンが炸裂する佳曲だ。カバー曲も多いがうまくアルバムの中で消化。元々バラードだという#6「Love Hurts」あたりが素晴らしい。(H)

DARK TRANQUILLITY / CHARACTER 【87点】

北欧メロディック・デスの重鎮、DARK TRANQUILLITYの7作目。多くのメロデスバンドがモダン・サウンドにシフトチェンジしていく中、頑なに自らの立ち位置を守り続ける数少ないバンドなだけに、本物のメロデスをこのバンドに求めるファンも多いに違いない。本作ではいきなりオープニングからブラストビート炸裂で、最近の路線をよりスラッシーにした感じだ。特に前半のテンションはものすごく、ミカエルの喉が破れそうなほどの咆哮には痺れる。アグレッシブなメロディックデスとして、このアルバムを最高傑作に挙げる人も多いかもしれない。内証的な暗黒世界を哲学として音を作っているだけにアルバムを流れる空気も相変わらず素晴らしく、期待通りの作品といっていいだろう。ここ2作ぐらいの各楽曲の路線についてはマンネリという言葉は使わなかったけど、そろそろその言葉を使いたくなってしまいそうなのも率直なところ。(H)